2019年06月11日

第6回 防災減災につながる日常的な活動

シビルNPO連携プラットフォーム常務理事 協働推進部門担当
日本ファシリティーマネジメント協会 インフラマネジメント研究部会副会長
インフラメンテナンス国民会議 市民参画フォーラムリーダー
アイセイ(株) 代表取締役 岩佐 宏一
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想像してください。
●毎日通る橋が通行できなくなったら。
●道路がボコボコで車や自転車の運転が難しい。歩くのもままならない。
●雨水ますや側溝がなく、雨が降るたびに水がたまる。家が浸水してしまう。
●ひねれば出るはずの水が出ない!
●道路標識の柱が腐食してあちこちで倒れている。。。
当たり前に使用している公共施設は、社会生活の中でもっとも欠かせないものですが、ヒトが作ったものであることから何もしなければ簡単に壊れてしまいます。さらに便利で快適な社会生活を送るうえでは、社会基盤となる公共施設が安定して安全に使用できなくてはなりません。しかしながら高度成長期に建てられた多くの施設は作られてから50年を迎えようとしており、今まさに維持するための多くの費用が必要となるといった課題がクローズアップされております。

■通行制限の橋梁数 全国1,381橋(2014年調べ)
通行制限のある1,381橋の内、橋齢50年以上 645橋(47%)
■管路施設に起因する道路の陥没件数 全国約3,300箇所(2015年調べ)
■水道管破損事故 約25,000件(2016年調べ)

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■自然災害による床上浸水棟数 全国5,632棟(2017年調べ)
■土砂災害(地すべり、がけ崩れ等) 全国1,514件(2017年調べ)

ご存じでしょうか?

被害の大きさはともかく、日本全国で1年間に発生している被害件数です。発生原因は自らが年数と共に環境等の要因によって変化する老朽化、外からの大きな力によって引き起こされる自然災害がほとんどとなりますが、いかに災害が身近に起こっているかということを。
では何もせずに被害が出るまで待つ?わたしの周辺では聞いたことがないので、他所のことだから他人事?税金を払っているんだからしっかり管理してよ!
いくら危機感があってもどうすればいいのかわからなければ、結局のところだれかに委ねるしかないのが行き詰まるところだと思います。
例えば、自分の子の通学路に倒れそうな標識やブロック塀があれば直ぐ施設管理者へ連絡を取るでしょう。家の前の排水ますに詰まりがあり、水たまりができてしまうようであれば自身で詰まりをとったり、詰まらないように清掃をしたりすると思います。
何かきっかけがあれば参加してもいいと感じているひとは思いのほか多くいることに驚きました。下記のアンケート結果は国土交通白書2016に記載された「インフラ維持管理への住民参加意識」です。

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私たちの生活や経済活動に密接に関わるインフラ施設を後世に引き継ぐためにも、市民と協働で活動する必要があります。最後に「市民の参加意識を行動へ導くために」どうすればいいか。

 ★市民にインフラの現状を伝える
 (老朽化の現状、維持管理費用について)
 ★市民が参画する機会を設ける
 (インフラメンテナンス国民会議への参加、地域の取組)
 ★市民に何をしてほしいかを伝える
 (日常的にできることを伝える)

現状、受動的な立場が主体な公共から、能動的活動となる公共へシフトすることが、本来の公共との関わり方であるように思います。みなさま一緒に活動しましょう
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楽しい防災講習――教員免許状更新講習として

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シビルNPO連携プラットフォーム サポーター
(社)土木学会 シニア社会貢献グループ 幹事 渡口 潔


近頃は災害が起こるたびに、事前の備え、起こった後の対応(自助・共助・公助の大切さ)などが人々の関心を集めるようになってきました。このようなことから、土木学会その他の関係団体で防災への啓蒙がなされていますが、個々人の意識にまではなかなか届いていないのが現状です。
一方、小中高の教員には、2年間で30時間の教員免許状更新講習が義務付けられており、防災に関する講習をこの免許更新講習に組み入れれば、先生方を通じて、子供たちへの防災教育が進むことが期待されます。

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そこで土木学会では、更新講習を数多く開講している筑波大学の防災担当と共同で、防災講習「実習と実験による役に立つ防災教育」を2017年度から実施しています。
受講者は、主として関東の小中高の先生方40名です。一般に更新講習は、6時間(うち1時間弱は試験時間)もの長時間にわたるため、講師からの一方的な講義だけでは受講生に嫌われる傾向があり、また防災意識を高めてもらうためにも、実験、実習、見学などを織りまぜた楽しい講習としました。
会場は国の防災研修施設「そなエリア」をお借りし、建物模型の制作と振動実験、防災施設の貼り込みによる強い街づくり演習、防災演習カードによる追体験グループ討議、など、受講生を飽きさせないセッションがてんこ盛りです。これらのセッションには土木学会のシニアグループから10名ほどが助っ人として班ごとの討議・実験を手伝ってもらっています。
また「そなエリア」での「地震体験ツアー」と併設されている内閣府の災害対応指令室(映画「シン・ゴジラ」のロケに使用されました)の視察も行い、防災対策が立体的に理解できるように考慮しています。

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以下は、セッションの一覧です。合計で360分間=6時間の長丁場です。
1) 防災全体についての講義 35分
2) 防災アニメ「津波てんでんこ」 15分
3) 受講者自宅の防災診断チェック 15分
4) 建物の紙模型の制作と振動実験 45分
5) ガイド付き地震体験ツアー・災害対応指令室の見学 85分
6) 災害追体験カードゲーム 60分
7) 街の白地図に防災施設の貼り込み演習 65分
8) 認定試験(60点以上が免許講習に合格) 40分

この講習は幸い、好評であり、今年も8月2日(金)に実施が決まっています。

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文科省の学習指導要領が改正され、2020年度からは義務教育で防災教育が必須となりました。各大学(特に教育大学)においては、数多くの教員免許状更新講習が開講されています。ほかの大学でも、防災関係の講習が開かれ、教員と子供たちへの防災意識の向上が進むことを望みます。
皆さん、この楽しい防災講習を見学にいらっしゃいませんか?
連絡先 k.watariguchi@seibupros.jp  渡口((株)西武プロパティーズ)
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「CNCP通信」発刊5年間の記事を総括して

正会員、企画サービス部門CNCP通信担当 有岡 正樹


2014年3月にシビルNPO連携プラットフォーム(CNCP)が設立されて、早いもので本年4月で丸5年の月日が流れた。この間Vol.39、Vol.51でそれぞれの当時の状況を報告してきた。こうしたコミュニティ紙は時の流れとともにその内容や記載分野の変容も生じてくるので、これまでの60号を総括して若干の分析を加え、今後とも積みあがっていく折々の情報が有用に反映されればと整理してみた。

1.投稿分野の変革
 本年1月より、CNCPホームページや会員用アーカイブ検索システムのもとになる新項目とそのキーワード(タグ)を右表のように追加、変更した。ただし、それまでの投稿原稿ごとの再配分は行っていない。
2.投稿数と項目別仕分け
 これまで60回の投稿総数は424編で、月当たり平均投稿数は7編である。ただ、前半の40回では月平均6編であるのが、後半の20回では平均9.5編と1.6倍に増えている。

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3.項目ごとの原稿内容分布
 下表のようにa.〜i.の9項目に分けられるが、このうち「g.シビルNPO の現況と課題」と「e.地域社会等」の2項目で44%を占めている。項目仕分けした投稿文の累計は545編で、ある項目に仕分けされた投稿文が、他の項目でもカウントされることが、4件に1件はあるということになる。このようにしてアーカイブ化された投稿文のpdfバージョン(例えばインフラメンテでは61編)がまとめて検索、アウトプットできるようになっている。

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