2019年06月11日

「CNCP通信」発刊5年間の記事を総括して

正会員、企画サービス部門CNCP通信担当 有岡 正樹


2014年3月にシビルNPO連携プラットフォーム(CNCP)が設立されて、早いもので本年4月で丸5年の月日が流れた。この間Vol.39、Vol.51でそれぞれの当時の状況を報告してきた。こうしたコミュニティ紙は時の流れとともにその内容や記載分野の変容も生じてくるので、これまでの60号を総括して若干の分析を加え、今後とも積みあがっていく折々の情報が有用に反映されればと整理してみた。

1.投稿分野の変革
 本年1月より、CNCPホームページや会員用アーカイブ検索システムのもとになる新項目とそのキーワード(タグ)を右表のように追加、変更した。ただし、それまでの投稿原稿ごとの再配分は行っていない。
2.投稿数と項目別仕分け
 これまで60回の投稿総数は424編で、月当たり平均投稿数は7編である。ただ、前半の40回では月平均6編であるのが、後半の20回では平均9.5編と1.6倍に増えている。

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3.項目ごとの原稿内容分布
 下表のようにa.〜i.の9項目に分けられるが、このうち「g.シビルNPO の現況と課題」と「e.地域社会等」の2項目で44%を占めている。項目仕分けした投稿文の累計は545編で、ある項目に仕分けされた投稿文が、他の項目でもカウントされることが、4件に1件はあるということになる。このようにしてアーカイブ化された投稿文のpdfバージョン(例えばインフラメンテでは61編)がまとめて検索、アウトプットできるようになっている。

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タグ:歴史 地理 人文
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うなぎ持続可能ゲームのスポンサーを募集しています!

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シビルNPO連携プラットフォームうなぎ完全養殖インフラ整備事業研究会
うなぎ持続可能プロジェクトSEFI  代表 三井元子/副代表 小重忠司


うなぎ完全養殖インフラ整備事業研究会では、うなぎの持続可能社会を目指し、昨年4月から「うなぎ持続可能プロジェクトSEFI(Sustainable Eel Farming Infrastructure)」として一般向けに情報発信を始めています。その一環で、この度、スマートフォン向けゲームを開発することにしました。
ゲームの開発目的は、“うなぎを守りながら食文化を絶やさない世の中にしたい”をキーワードに、絶滅危惧種に指定されている「うなぎ」の現状をもっと知ってもらい、国内のみならず世界のうなぎの持続可能社会を目指すこと。また、うなぎを守るための「川づくり」を通し、土木技術の啓発と教育を目指すことです。
ゲームの仮タイトルは『うなぎ組 河川工事承ります』とし、例えば、下記のようなゲームステージを想定しています。
◎うなぎの成長を守る「川づくり」‥‥‥海から渡ってきた稚魚が河口に入り、川の上流を目指すものの、ダムや堰、落差工など河川構造物が邪魔をしている。また、10年近く川で育ったうなぎが産卵のため海に下る際に護岸整備が妨げになっている場合がある。魚道や石倉カゴの設置などを行い、治水・利水の機能を持たせながら、うなぎが生息・成長できる川づくりを行う。
◎うなぎが捕食する生物が住める「川づくり」‥‥‥川の王様であるうなぎが育つためには、エサとなる多くの水生生物が必要。蛇行部保全、自然な水際を創出、ワンドの保全・再生、湿地の保全・再生など、生物多様性に対応した川づくりを行う。

一般的に分かりにくい「多自然川づくり」という題材を、ゲームデザイン要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用する「ゲーミフィケーション」という概念でリアルに体験させるようにします。
また、「うなぎ」を主役に据えてストーリー性を持たせることにより、「シンプルなルール(目標)」「ランキング(競争)」「バッジ(報酬)」などを使いながら、以下の4つ側面、
1.「Attention(注意:面白そうだ)」
2.「Relevance(関連性:やりがいがありそうだ)」
3.「Confidence(自信:やればできそうだ)」
4.「Satisfaction(満足:やってよかった)」
を満たすことで、多自然川づくりを魅力的な内容にしてユーザーの意欲を高めていきます。
ゲーム製作は、娯楽と教育を兼ねたエデュテインメントゲーム『畑っぴ』で有名な(株)エルディに依頼します。『畑っぴ』とは、農家の方々に監修された本格的な農作業ゲームで、ゲームで収穫した作物が農家から直接自宅に配送されるので、実際に農地を持たずとも新鮮で美味しい作物を堪能できるのです。現在、ユーザー数は10万人以上となっています。
開発第一弾として、埼玉県を流れる「荒川」をゲームステージに設定し、浦和のうなぎ文化も紹介できるよう、ゲーム達成による獲得品は「浦和のうなぎを食する権利」、「蒲焼の冷凍」、「SEFIグッズ」などを想定しています。また、ゲームユーザーがリアルに体験できる場所として、国交省が推進する「多自然川づくり」、「ミズベリング」などのイベントとも連携したいと考えています。
このゲームのサービス開始を2020年東京オリンピック開催前に設定し、SEFIでは現在、スポンサー企業を募集しております。詳細は、SEFI事務局(さいたま市浦和区/電話048-628-4988/info@sefi.jp)、担当:小重までお問い合わせくださいますようお願いいたします。

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●プロローグでは、うなぎの誕生からシラスウナギになるまでを映像を交えながら解説する予定です。また、ゲームの監修には、“世界のうなぎ博士”塚本勝巳教授に加わっていただきます。

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タグ:歴史 地理 人文
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第14回 「土木」を運ぶ

明治の初め、漢語が多用されるようになって漢語辞書が多数出版された。第7回で、慶應四年(1868年)官版『新令字解』に 「土木 トボク フシンヲスルコト」とある、と書いた。同時期の『日誌必用御布令字引』には「土木(ドボク)ヲ運(ハコブ) フシヲスルコト」とある。この「土木」は見出し語にカナが含まれる例外的な記述で、かつ説明の「フシン」の「ン」が脱字しているのか、「ヲ」が誤植か、疑わしいこともあって、信頼のおけるものか疑問に思っていた。このほか、同書中に「フシン」ということばは「脩城(シウジヤウ) シロヲフシンスル」「造營(ザウエイ) フシンスルコト」の説明文に出てくる。
改めて「運土木」を調べてみると、日本でもよく読まれた編年体の中国通志『資治通鑑』(1084年、司馬光)に「李希烈攻李勉於汴州、驅民運土木、築壘道、以攻城。忿其未就、幷人填之、謂之濕薪。(李希烈、李勉を汴州に攻め、民を驅りて土木を運び、壘道を築かしめ、以て城を攻む。その未だ就らざるをいかり、人をあはせて之をうづめ、之を濕薪といふ。)」とあった。唐の十二代皇帝徳宗(779〜805年在位)の建中四年(783年)に起こった李希烈の反乱にて、李希烈が百姓を土塁づくりに駆り立てては殺すという残虐な記述である。
同様の記述は正史の『舊唐書』(945年、劉昫)に「其攻汴州、驅百姓、令運木土築壘道、又怒其未就、乃驅以填之、謂之濕梢」とあり、ここでは、「土木」が「木土」となっていて、これも「土と木」の用例であることがわかる。
〈参考〉資治通鑑(1929、国民文庫刊行会)、舊唐書(1975、中華書局)
(土木学会土木広報センター次長 小松 淳)
タグ:歴史 地理 人文
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ベトナムの近況

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シビルNPO連携プラットフォーム個人正会員 坂本 文夫


東南アジア最後のユートピアといわれるベトナムに、日本技術士会海外活動支援員会の一員として今年の2〜3月に出張する機会を得た。ベトナムでは、ホーチミン市、ダナン市、クワンガイ省、フエ市、ハノイ市を視察した。そこで感じたことは、ベトナムの朝は早く、道路はバイクと車で溢れ、路面が見えないくらいの交通量の多さに驚いた。各都市に共通していることは、道行く人のほとんどが若く、街の市場は活気にあふれ、経済が好調であることを実感した。
(1)ベトナムの概況
ベトナムは南北に1,650q、東西方向は北部で500q、中部の狭いところで約50q、国土の面積は34万ku、日本の総面積から九州を除いた面積に相当する。2017年上期のデータによると、ベトナムの人口は9,370万人、人口ピラミッドは釣鐘型の形状をしており、若い労働者が豊富に供給できる環境にある。
世界的な貿易自由化の進展により、労働賃金が安く豊富な労働力を求めて多くの企業が中国に進出した。その後、中国は目覚しい経済発展を遂げ、それに伴って労働賃金が高騰した。この状況に直面した企業は、生産コストの低減を図り国際競争力の優位性を確保するため、電力が安く低賃金で優秀な人材を求めてベトナムに進出する企業が増加している。

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(2)ベトナムの経済概要
ベトナムの2018年の成長率は7.08%、一人あたりの名目GDPは2,587 USDを記録した。貿易収支をみると、2003〜2011年は45〜180億USDの赤字が続いていたが、2012年に7億9000万USDの黒字を記録、2015年に赤字に転落したものの、その後は25億USDの黒字、2017年は72億USDの黒字を記録した。外貨準備高をみると、2006年から100億USDを常時超えるようになった。雇用状況を表す2018年の失業率は2%で推移しており、ファンダメンタルズは堅調である。

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(3)ベトナムの経済成長を支える人材育成の必要性
ベトナムは、TTPなどグローバル化の進展により国際競争力の強化に取り組んでいるが、裾野産業の育成が喫緊の課題となっている。裾野産業が抱える技術的課題の解決を図るため、技術水準の向上に力が注がれている。ベトナムの企業は、最初は国営企業が先行していたが、最近では民間企業がかなり力をつけている。これまでの企業は「技術は無償で支援を受けられるもの」と考えていたが、最近では「必要な技術はカネを支払っても獲得する。」という考え方に変わってきた。今後、国際的な企業間の競争が激しくなることが予想され、競争力強化に必要な専門技術者の人材育成が喫緊の課題となっている。このような状況の中、今回、ダナンの大学で講演を行って分かったことは、ダナン市人民委員会及び大学が日本との関係強化を強く望んでいるということである。その一環として、人民委員会及び大学では日本語教育を推進しており、さらに経済発展を支えるための人材育成について日本に協力を求めている。
以上の要望に応えるには、専門的な技術者の人的資源の支援が必要であり、そこには、ベトナムの経済発展に資するシニア世代の技術者の新たな活躍の場が広がっている。

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令和時代の地方圏を語る

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シビルNPO連携プラットフォーム 理事
NPO法人州都広島を実現する会 事務局長 野村 吉春


令和という新時代 今のところCNCPは東京圏の会員が大多数を占める中で、私は地方在住の会員として、なるべく「地方の声」を届けるよう努めたい。さて、「令和の時代に、この国かたちはドウなるのだろうか?」この問いに、どんな専門家が答えを示せるだろうか。私は、「この問いに答えることこそが、土木屋の使命だ」と思っている。そんな覚悟をもって、私のNPOは「広島及び中四国地域のかたち」を描きたい。
地方創生は失敗した? 本年は地方創生法が施行されて5年目、第1期の最終年度を迎える。同法の第一条(目的)には、「東京圏の人口集中を是正し・・・活力ある日本社会を維持していく」と謳われた。しかし、今や地方のマスコミは「地方創生は失敗した」と報じている。
人口フレームはどうなった? 昨年度、東京圏(1都3県)への人口増加に対して、地方圏では全て減少、総崩れという有様!全国の総人口は昨年1年で約19.9万人減少する一方で、東京圏には12.7万人も流入している。しかも「更に加速とは何事か?」。
これは異常な事態としか言いようがない。
私のNPOではこの現実をふまえ、「この国かたち」のあり方を、あらゆる機会を通じて、地元の各界に問題提起している。

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令和の時代への不安と期待  ・・・で、実は私は、以下のような東京圏への不安と、地方圏への明るい未来を期待している。
@今の東京圏の高齢化率は最も低い。しかし、団塊世代が後期高齢に達する2025年頃から、東京圏がこの国の「高齢問題の主戦場」になるという。
Aそして、東京圏での医療・介護需要が急増し、施設費のコスト高、支援要員の不足によって、高齢難民が街角に溢れるだろうと予測されている。
Bその一方で、地方圏の生活環境は良い。中山間地域だって貧乏暮らしではない。自然豊かで健康寿命も長く、介護施設には待たずに入れる。
地方圏へのリターンが始まる 東京圏への集中は令和の前半まで続くだろう。しかし遠からず、福祉環境の「余りある地方圏」と「不足する東京圏」という国土の二極化が明らかになる。その他にも健康寿命、子育て、労働環境、震災リスクなど課題が山積ではないか? そのうち、若者をはじめ「東京一極集中にかじりつく魅力」が低下するだろう。
結果として、豊かな地方圏へのヒト・モノ・カネの大移動が始まり、先進国の欧米のような、地方圏で十分に幸せな暮らしができる。そんな「極めて真っ当なこの国のかたち」へと移行するだろう。
私のNPOの役割 まあ、国土変革への課題は山ほどあるが・・・
私のNPOでは、「バランスのとれたこの国のかたち」を目指し、地方圏の都市基盤や交流手段を格段に向上したい。 よって、「広島と中四国地域との一体的幸福」を実現するために、地元の行政、議会、経済界、大学、マスコミに向けて熱い議論を始めたところである。

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楽しい防災講習――教員免許状更新講習として

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シビルNPO連携プラットフォーム サポーター
(社)土木学会 シニア社会貢献グループ 幹事 渡口 潔


近頃は災害が起こるたびに、事前の備え、起こった後の対応(自助・共助・公助の大切さ)などが人々の関心を集めるようになってきました。このようなことから、土木学会その他の関係団体で防災への啓蒙がなされていますが、個々人の意識にまではなかなか届いていないのが現状です。
一方、小中高の教員には、2年間で30時間の教員免許状更新講習が義務付けられており、防災に関する講習をこの免許更新講習に組み入れれば、先生方を通じて、子供たちへの防災教育が進むことが期待されます。

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そこで土木学会では、更新講習を数多く開講している筑波大学の防災担当と共同で、防災講習「実習と実験による役に立つ防災教育」を2017年度から実施しています。
受講者は、主として関東の小中高の先生方40名です。一般に更新講習は、6時間(うち1時間弱は試験時間)もの長時間にわたるため、講師からの一方的な講義だけでは受講生に嫌われる傾向があり、また防災意識を高めてもらうためにも、実験、実習、見学などを織りまぜた楽しい講習としました。
会場は国の防災研修施設「そなエリア」をお借りし、建物模型の制作と振動実験、防災施設の貼り込みによる強い街づくり演習、防災演習カードによる追体験グループ討議、など、受講生を飽きさせないセッションがてんこ盛りです。これらのセッションには土木学会のシニアグループから10名ほどが助っ人として班ごとの討議・実験を手伝ってもらっています。
また「そなエリア」での「地震体験ツアー」と併設されている内閣府の災害対応指令室(映画「シン・ゴジラ」のロケに使用されました)の視察も行い、防災対策が立体的に理解できるように考慮しています。

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以下は、セッションの一覧です。合計で360分間=6時間の長丁場です。
1) 防災全体についての講義 35分
2) 防災アニメ「津波てんでんこ」 15分
3) 受講者自宅の防災診断チェック 15分
4) 建物の紙模型の制作と振動実験 45分
5) ガイド付き地震体験ツアー・災害対応指令室の見学 85分
6) 災害追体験カードゲーム 60分
7) 街の白地図に防災施設の貼り込み演習 65分
8) 認定試験(60点以上が免許講習に合格) 40分

この講習は幸い、好評であり、今年も8月2日(金)に実施が決まっています。

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文科省の学習指導要領が改正され、2020年度からは義務教育で防災教育が必須となりました。各大学(特に教育大学)においては、数多くの教員免許状更新講習が開講されています。ほかの大学でも、防災関係の講習が開かれ、教員と子供たちへの防災意識の向上が進むことを望みます。
皆さん、この楽しい防災講習を見学にいらっしゃいませんか?
連絡先 k.watariguchi@seibupros.jp  渡口((株)西武プロパティーズ)
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第6回 防災減災につながる日常的な活動

シビルNPO連携プラットフォーム常務理事 協働推進部門担当
日本ファシリティーマネジメント協会 インフラマネジメント研究部会副会長
インフラメンテナンス国民会議 市民参画フォーラムリーダー
アイセイ(株) 代表取締役 岩佐 宏一
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想像してください。
●毎日通る橋が通行できなくなったら。
●道路がボコボコで車や自転車の運転が難しい。歩くのもままならない。
●雨水ますや側溝がなく、雨が降るたびに水がたまる。家が浸水してしまう。
●ひねれば出るはずの水が出ない!
●道路標識の柱が腐食してあちこちで倒れている。。。
当たり前に使用している公共施設は、社会生活の中でもっとも欠かせないものですが、ヒトが作ったものであることから何もしなければ簡単に壊れてしまいます。さらに便利で快適な社会生活を送るうえでは、社会基盤となる公共施設が安定して安全に使用できなくてはなりません。しかしながら高度成長期に建てられた多くの施設は作られてから50年を迎えようとしており、今まさに維持するための多くの費用が必要となるといった課題がクローズアップされております。

■通行制限の橋梁数 全国1,381橋(2014年調べ)
通行制限のある1,381橋の内、橋齢50年以上 645橋(47%)
■管路施設に起因する道路の陥没件数 全国約3,300箇所(2015年調べ)
■水道管破損事故 約25,000件(2016年調べ)

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■自然災害による床上浸水棟数 全国5,632棟(2017年調べ)
■土砂災害(地すべり、がけ崩れ等) 全国1,514件(2017年調べ)

ご存じでしょうか?

被害の大きさはともかく、日本全国で1年間に発生している被害件数です。発生原因は自らが年数と共に環境等の要因によって変化する老朽化、外からの大きな力によって引き起こされる自然災害がほとんどとなりますが、いかに災害が身近に起こっているかということを。
では何もせずに被害が出るまで待つ?わたしの周辺では聞いたことがないので、他所のことだから他人事?税金を払っているんだからしっかり管理してよ!
いくら危機感があってもどうすればいいのかわからなければ、結局のところだれかに委ねるしかないのが行き詰まるところだと思います。
例えば、自分の子の通学路に倒れそうな標識やブロック塀があれば直ぐ施設管理者へ連絡を取るでしょう。家の前の排水ますに詰まりがあり、水たまりができてしまうようであれば自身で詰まりをとったり、詰まらないように清掃をしたりすると思います。
何かきっかけがあれば参加してもいいと感じているひとは思いのほか多くいることに驚きました。下記のアンケート結果は国土交通白書2016に記載された「インフラ維持管理への住民参加意識」です。

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私たちの生活や経済活動に密接に関わるインフラ施設を後世に引き継ぐためにも、市民と協働で活動する必要があります。最後に「市民の参加意識を行動へ導くために」どうすればいいか。

 ★市民にインフラの現状を伝える
 (老朽化の現状、維持管理費用について)
 ★市民が参画する機会を設ける
 (インフラメンテナンス国民会議への参加、地域の取組)
 ★市民に何をしてほしいかを伝える
 (日常的にできることを伝える)

現状、受動的な立場が主体な公共から、能動的活動となる公共へシフトすることが、本来の公共との関わり方であるように思います。みなさま一緒に活動しましょう
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楽しい防災講習――教員免許状更新講習として

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シビルNPO連携プラットフォーム サポーター
(社)土木学会 シニア社会貢献グループ 幹事 渡口 潔


近頃は災害が起こるたびに、事前の備え、起こった後の対応(自助・共助・公助の大切さ)などが人々の関心を集めるようになってきました。このようなことから、土木学会その他の関係団体で防災への啓蒙がなされていますが、個々人の意識にまではなかなか届いていないのが現状です。
一方、小中高の教員には、2年間で30時間の教員免許状更新講習が義務付けられており、防災に関する講習をこの免許更新講習に組み入れれば、先生方を通じて、子供たちへの防災教育が進むことが期待されます。

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そこで土木学会では、更新講習を数多く開講している筑波大学の防災担当と共同で、防災講習「実習と実験による役に立つ防災教育」を2017年度から実施しています。
受講者は、主として関東の小中高の先生方40名です。一般に更新講習は、6時間(うち1時間弱は試験時間)もの長時間にわたるため、講師からの一方的な講義だけでは受講生に嫌われる傾向があり、また防災意識を高めてもらうためにも、実験、実習、見学などを織りまぜた楽しい講習としました。
会場は国の防災研修施設「そなエリア」をお借りし、建物模型の制作と振動実験、防災施設の貼り込みによる強い街づくり演習、防災演習カードによる追体験グループ討議、など、受講生を飽きさせないセッションがてんこ盛りです。これらのセッションには土木学会のシニアグループから10名ほどが助っ人として班ごとの討議・実験を手伝ってもらっています。
また「そなエリア」での「地震体験ツアー」と併設されている内閣府の災害対応指令室(映画「シン・ゴジラ」のロケに使用されました)の視察も行い、防災対策が立体的に理解できるように考慮しています。

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以下は、セッションの一覧です。合計で360分間=6時間の長丁場です。
1) 防災全体についての講義 35分
2) 防災アニメ「津波てんでんこ」 15分
3) 受講者自宅の防災診断チェック 15分
4) 建物の紙模型の制作と振動実験 45分
5) ガイド付き地震体験ツアー・災害対応指令室の見学 85分
6) 災害追体験カードゲーム 60分
7) 街の白地図に防災施設の貼り込み演習 65分
8) 認定試験(60点以上が免許講習に合格) 40分

この講習は幸い、好評であり、今年も8月2日(金)に実施が決まっています。

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文科省の学習指導要領が改正され、2020年度からは義務教育で防災教育が必須となりました。各大学(特に教育大学)においては、数多くの教員免許状更新講習が開講されています。ほかの大学でも、防災関係の講習が開かれ、教員と子供たちへの防災意識の向上が進むことを望みます。
皆さん、この楽しい防災講習を見学にいらっしゃいませんか?
連絡先 k.watariguchi@seibupros.jp  渡口((株)西武プロパティーズ)
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「CNCP通信」発刊5年間の記事を総括して

正会員、企画サービス部門CNCP通信担当 有岡 正樹


2014年3月にシビルNPO連携プラットフォーム(CNCP)が設立されて、早いもので本年4月で丸5年の月日が流れた。この間Vol.39、Vol.51でそれぞれの当時の状況を報告してきた。こうしたコミュニティ紙は時の流れとともにその内容や記載分野の変容も生じてくるので、これまでの60号を総括して若干の分析を加え、今後とも積みあがっていく折々の情報が有用に反映されればと整理してみた。

1.投稿分野の変革
 本年1月より、CNCPホームページや会員用アーカイブ検索システムのもとになる新項目とそのキーワード(タグ)を右表のように追加、変更した。ただし、それまでの投稿原稿ごとの再配分は行っていない。
2.投稿数と項目別仕分け
 これまで60回の投稿総数は424編で、月当たり平均投稿数は7編である。ただ、前半の40回では月平均6編であるのが、後半の20回では平均9.5編と1.6倍に増えている。

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3.項目ごとの原稿内容分布
 下表のようにa.〜i.の9項目に分けられるが、このうち「g.シビルNPO の現況と課題」と「e.地域社会等」の2項目で44%を占めている。項目仕分けした投稿文の累計は545編で、ある項目に仕分けされた投稿文が、他の項目でもカウントされることが、4件に1件はあるということになる。このようにしてアーカイブ化された投稿文のpdfバージョン(例えばインフラメンテでは61編)がまとめて検索、アウトプットできるようになっている。

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うなぎ持続可能ゲームのスポンサーを募集しています!

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シビルNPO連携プラットフォームうなぎ完全養殖インフラ整備事業研究会
うなぎ持続可能プロジェクトSEFI  代表 三井元子/副代表 小重忠司


うなぎ完全養殖インフラ整備事業研究会では、うなぎの持続可能社会を目指し、昨年4月から「うなぎ持続可能プロジェクトSEFI(Sustainable Eel Farming Infrastructure)」として一般向けに情報発信を始めています。その一環で、この度、スマートフォン向けゲームを開発することにしました。
ゲームの開発目的は、“うなぎを守りながら食文化を絶やさない世の中にしたい”をキーワードに、絶滅危惧種に指定されている「うなぎ」の現状をもっと知ってもらい、国内のみならず世界のうなぎの持続可能社会を目指すこと。また、うなぎを守るための「川づくり」を通し、土木技術の啓発と教育を目指すことです。
ゲームの仮タイトルは『うなぎ組 河川工事承ります』とし、例えば、下記のようなゲームステージを想定しています。
◎うなぎの成長を守る「川づくり」‥‥‥海から渡ってきた稚魚が河口に入り、川の上流を目指すものの、ダムや堰、落差工など河川構造物が邪魔をしている。また、10年近く川で育ったうなぎが産卵のため海に下る際に護岸整備が妨げになっている場合がある。魚道や石倉カゴの設置などを行い、治水・利水の機能を持たせながら、うなぎが生息・成長できる川づくりを行う。
◎うなぎが捕食する生物が住める「川づくり」‥‥‥川の王様であるうなぎが育つためには、エサとなる多くの水生生物が必要。蛇行部保全、自然な水際を創出、ワンドの保全・再生、湿地の保全・再生など、生物多様性に対応した川づくりを行う。

一般的に分かりにくい「多自然川づくり」という題材を、ゲームデザイン要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用する「ゲーミフィケーション」という概念でリアルに体験させるようにします。
また、「うなぎ」を主役に据えてストーリー性を持たせることにより、「シンプルなルール(目標)」「ランキング(競争)」「バッジ(報酬)」などを使いながら、以下の4つ側面、
1.「Attention(注意:面白そうだ)」
2.「Relevance(関連性:やりがいがありそうだ)」
3.「Confidence(自信:やればできそうだ)」
4.「Satisfaction(満足:やってよかった)」
を満たすことで、多自然川づくりを魅力的な内容にしてユーザーの意欲を高めていきます。
ゲーム製作は、娯楽と教育を兼ねたエデュテインメントゲーム『畑っぴ』で有名な(株)エルディに依頼します。『畑っぴ』とは、農家の方々に監修された本格的な農作業ゲームで、ゲームで収穫した作物が農家から直接自宅に配送されるので、実際に農地を持たずとも新鮮で美味しい作物を堪能できるのです。現在、ユーザー数は10万人以上となっています。
開発第一弾として、埼玉県を流れる「荒川」をゲームステージに設定し、浦和のうなぎ文化も紹介できるよう、ゲーム達成による獲得品は「浦和のうなぎを食する権利」、「蒲焼の冷凍」、「SEFIグッズ」などを想定しています。また、ゲームユーザーがリアルに体験できる場所として、国交省が推進する「多自然川づくり」、「ミズベリング」などのイベントとも連携したいと考えています。
このゲームのサービス開始を2020年東京オリンピック開催前に設定し、SEFIでは現在、スポンサー企業を募集しております。詳細は、SEFI事務局(さいたま市浦和区/電話048-628-4988/info@sefi.jp)、担当:小重までお問い合わせくださいますようお願いいたします。

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●プロローグでは、うなぎの誕生からシラスウナギになるまでを映像を交えながら解説する予定です。また、ゲームの監修には、“世界のうなぎ博士”塚本勝巳教授に加わっていただきます。

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防災減災につながる日常的な活動

シビルNPO連携プラットフォーム常務理事 協働推進部門担当
日本ファシリティーマネジメント協会 インフラマネジメント研究部会副会長
インフラメンテナンス国民会議 市民参画フォーラムリーダー
アイセイ(株) 代表取締役 岩佐 宏一
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想像してください。
●毎日通る橋が通行できなくなったら。
●道路がボコボコで車や自転車の運転が難しい。歩くのもままならない。
●雨水ますや側溝がなく、雨が降るたびに水がたまる。家が浸水してしまう。
●ひねれば出るはずの水が出ない!
●道路標識の柱が腐食してあちこちで倒れている。。。
当たり前に使用している公共施設は、社会生活の中でもっとも欠かせないものですが、ヒトが作ったものであることから何もしなければ簡単に壊れてしまいます。さらに便利で快適な社会生活を送るうえでは、社会基盤となる公共施設が安定して安全に使用できなくてはなりません。しかしながら高度成長期に建てられた多くの施設は作られてから50年を迎えようとしており、今まさに維持するための多くの費用が必要となるといった課題がクローズアップされております。

■通行制限の橋梁数 全国1,381橋(2014年調べ)
通行制限のある1,381橋の内、橋齢50年以上 645橋(47%)
■管路施設に起因する道路の陥没件数 全国約3,300箇所(2015年調べ)
■水道管破損事故 約25,000件(2016年調べ)

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■自然災害による床上浸水棟数 全国5,632棟(2017年調べ)
■土砂災害(地すべり、がけ崩れ等) 全国1,514件(2017年調べ)

ご存じでしょうか?

被害の大きさはともかく、日本全国で1年間に発生している被害件数です。発生原因は自らが年数と共に環境等の要因によって変化する老朽化、外からの大きな力によって引き起こされる自然災害がほとんどとなりますが、いかに災害が身近に起こっているかということを。
では何もせずに被害が出るまで待つ?わたしの周辺では聞いたことがないので、他所のことだから他人事?税金を払っているんだからしっかり管理してよ!
いくら危機感があってもどうすればいいのかわからなければ、結局のところだれかに委ねるしかないのが行き詰まるところだと思います。
例えば、自分の子の通学路に倒れそうな標識やブロック塀があれば直ぐ施設管理者へ連絡を取るでしょう。家の前の排水ますに詰まりがあり、水たまりができてしまうようであれば自身で詰まりをとったり、詰まらないように清掃をしたりすると思います。
何かきっかけがあれば参加してもいいと感じているひとは思いのほか多くいることに驚きました。下記のアンケート結果は国土交通白書2016に記載された「インフラ維持管理への住民参加意識」です。

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私たちの生活や経済活動に密接に関わるインフラ施設を後世に引き継ぐためにも、市民と協働で活動する必要があります。最後に「市民の参加意識を行動へ導くために」どうすればいいか。

 ★市民にインフラの現状を伝える
 (老朽化の現状、維持管理費用について)
 ★市民が参画する機会を設ける
 (インフラメンテナンス国民会議への参加、地域の取組)
 ★市民に何をしてほしいかを伝える
 (日常的にできることを伝える)

現状、受動的な立場が主体な公共から、能動的活動となる公共へシフトすることが、本来の公共との関わり方であるように思います。みなさま一緒に活動しましょう
posted by CNCP事務局 at 00:00| Comment(0) | インフラメンテナンス