今年も土木学会で7月6日(土)10:30〜16:00に「オープンキャンパス土木学会」が開催された。今回で3回目となるオープンキャンパスである。
土木学会では、学会関係者やその家族、地域の方々、土木分野への進学・就職希望者など、子供から大人まで多くの方々に土木学会に足を運んでいただき、土木学会および会員が有する知識や技術、資料等をじっくりと見ていただき、専門家の説明とともに、土木の一端に触れていただくことなど、具体的な体験を通して土木への理解を深めていただく場を常に模索している。その代表的なイベントの一つが夏に開催される「オープンキャンパス土木学会」である。
今年で3 回目の開催となる「オープンキャンパス土木学会2019」では、体験型プログラムの「土木ふれあいフェスタ」をはじめ、特別企画展「1964 東京オリンピック」、映像でつなぐ土木の記録である「どぼくシアター」など、豊富なメニューが取り揃えられていた。土木のおもしろさに触れ、そこから何かを掴んでいただき、さらに土木のことを知りたくなるような雰囲気を醸し出したいとの思いがそこにはあった。

特に、記念資料を展示したコーナーは、オープンキャンパスの花である。言葉では表現できないものの、素晴らしい作品ばかりであった。このような作品の解説者に経験豊富な土木学会会員や土木技術者が適任であることは誰しも考えることである。実は、今年の「オープンキャンパス土木学会」では、展示物の説明者として、シビルNPO連携プラットフォーム(CNCP)の土木学会連携部門の部門長であるメトロ設計葛Z術顧問の田中努様と、潟Gイト日本技術開発防災保全事業部長の森 敦様に全面的なご協力をいただいた。CNCPのメンバーの解説であれば、鬼に金棒であることは、疑う余地がない。CNCPの基本テーマ「土木と市民社会をつなぐこと」が「オープンキャンパス土木学会」で具現化されていた。

「知りたくなる土木」を標語に掲げている土木広報センターとしては、専門的なことを分かり易く子供から大人まで一般の人に説明していただけることは大変ありがたい。特に、展示された作品の輝きが適切な説明で倍増することが嬉しい。やはり、「土木のことは土木に聞け」で、「話せばわかる」ではなく、「話せばかわる」のである。実際に、オープンキャンパスの現場で、子供から大人まで土木を楽しんでいる様子を目の当たりにすると土木は世代を超えて繋いでいくものであることをひしひしと感じる。来年が待ち遠しい。