CNCPの「市民と土木をつなぐ」を実践するためには、「土木の広報」が重要である。土木学会では、4年前に「土木広報センター」を設立し、土木学会各支部、国土交通省、関係業界等と連携し「土木の広報」につながる様々な企画を展開してきた。ここでは、最近の取り組みである「土木広報大賞」と「ドボクのラジオ」を紹介したい。
(1)土木広報大賞
土木広報大賞は、土木広報に取り組んでいる各団体、個人のモチベーションを高めるとともに、好事例を広く紹介・共有することをねらいとして昨年初めて実施した。直近2年間の実施した取組みを募集したところ、99件の応募があった。選考の結果、最優秀賞1件、優秀賞2件、準優秀賞5件、審査員賞8件の計16件が選ばれた。
最優秀賞には、土木学会関西支部のフォーラム・シビル・コスモス(FCC)による「土木カフェ」が選定された。「土木カフェ」は、土木のおもしろさや楽しさを伝えるために、土木の魅力をダム、マンホール、鉄塔などの土木構造物を対象として楽しむドボクマニアを講師に迎え、さらに一般の人が往来する商店街などで開催するなど、そのユニークさが評価された。この「土木カフェ」は、関西以外の他の支部でも開催されている。優秀賞には、「CON! CON! 富士山の体積をはかる『アイデア』大募集!」(一般社団法人静岡県建設コンサルタンツ協会)と「ワクワク土木土木(ドキドキ)デミーとマツの驚き土木体験イベント」(噂の土木応援チーム デミーとマツ)が選ばれた。本年も第2回土木広報大賞を実施する。
(2)ドボクのラジオ
土木広報は、テレビ・新聞等のマスコミとの連携、インターネット・Facebookの活用、さらには、現場見学イベントの開催など様々な手段を通じて展開してきたが、意外にも、ラジオは初めての試みである。
ラジオ番組「ドボクのラジオ」は、2019年5月1日より、中央エフエム(東京都中央区の地域コミュニティFMラジオ局)において開始する。この番組では、土木関係者や土木好きの方をゲストとして、中央区のインフラに関連する旬な話題や土木に対する熱き思いを語っていただくことを中心に構成し、リスナーの皆さんに少しでも土木に興味を持ってもらい、土木を身近に感じてもらうキッカケとなるような番組を目指したい。また、ラジオ番組を通じて、市民の生の声を期待したい。
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