2019年10月01日

第18回 国語辞典の「土木」の現在

「土木とは」とGoogle検索すると「どぼく【土木】木材・鉄材・石材などを使ってする、家屋・道路・鉄道・河川・港湾などの工事。」(『岩波国語辞典第七版』)と最初に表示される。100年以上前の国語辞典『辭林』(1907年4月、三省堂)の「ど-ぼく〔土木〕家屋の土臺・堤防・道路・鐵道・橋梁等すべて木材・鐵材・土石などを使用する工事の稱。」以来、ほとんど変わりがない。
この『辭林』の直系の後継である『大辞林』(三省堂)の第四版が2019年9月5日に発売された。この『大辞林第四版』では「ど ぼく【土木】〔古く「とぼく」とも〕@ 土と木。また、飾り気のないことのたとえ。 →形骸(けいがい)を土木にす(「形骸」の句項目)。A 道路・橋梁(きょうりょう)・鉄道・港湾・堤防・河川・上下水道など、あらゆる産業・経済・社会等人間生活の基盤となるインフラを造り、維持・整備してゆく活動。〔古代・中世においては「造作」などとともに建築工事の意で用いられたが、以降江戸時代まで「作事」「普請」が使われ、明治になってから再び「土木」が「建設」「建築」とともに使われるようになった〕」となって、13年前の『大辞林第三版』(2006年10月)「〔古く「とぼく」とも〕@ 土と木。A 土石・木材・鉄材などを使用して、道路・橋梁(きょうりょう)・鉄道・港湾・堤防・河川・上下水道などを造る建設工事の総称。〔従来は家屋などの建築を含んだ〕→ 建築」から、画期的ともいえる大きな改訂(下線と二重取り消し線で異同を表現した)が施された。
これなら「大辞林第四版によると土木とは……」と使ってもいいのでは。
(土木学会土木広報センター次長 小松 淳)
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