2020年01月01日

上級ファシリテーター養成講座のフィールドワーク結果

協働推進部門 市民参画WG2 上級ファシリテーター養成講座受講者グループ


(1) 住民参加型ワークショップ構想検討の経緯
NPO法人シビルNPO連携プラットフォーム(CNCP)では、2016年11月国交省主管で立ち上げられたインフラメンテナンス国民会議の市民参画フォーラム活動に深く関与して来ている。いくつかの視点でのその活動の一つとして、協働コーディネート・ワーキンググループ(WG2)では市民参加活動の展開には、市民と、行政・関係組織・技術専門家等々とのワークショップが不可欠との基本的な考えを有している。そして、そのワークショップが有意となるためには、それを遂行するファシリテーターおよびコーディネーターの育成が不可決との前提で、初級、中級、上級と段階を分けてその分野の権威である元金沢大学大学院教授世古一穂氏を招き、昨年第一期研修会を開催してきた。
そのうちの上級クラスでは、昨年4月に座学を終えたあと、@住民参加チーム[メンバー数3名]、A技術提案チーム[5名]、およびB諸官庁協働チーム[3名]の3つのワーキンググループを結成し、世田谷区「用賀プロムナード“いらかみち”」のメンテナンスにおける住民協働をテーマに、以下手順で約3か月活動を展開した。
@ワークショップ構想検討
Aフィールドワークとワークショップ(1)
Bワーキング別取りまとめ結果に基づくワークショップ(2)
C市民参画フォーラムとしての意見交換会とその最終とりまとめ協議

(2) 用賀プロムナード“いらかみち”とは
1) 企画・設計・建設段階
下図に示すように、砧公園にできた世田谷区美術館が最寄りの駅から1キロメートル以上あり、住宅地の中を通るので道がわかりにくい。そこで歩行者を主体とした自動車共生プロムナードをつくって、多少長い道のりでも楽しく歩いてもらおうということになり、そのために「歩く、感じる、楽しむ、憩う」といったコンセプトで、自由に五感に訴える道づくりが行われた。
1kmのうち砧公園側は歩車道とも、用賀駅側は歩道のみが、淡路島産の瓦(いらか)材を用いたタイル舗装が施されている。その瓦路面には、ほぼ10メートルごとに百人一首の歌を彫った瓦を敷き詰め、日本のいにしえに心を遊ばせる道となっている。また、歩道のデザインには流れを取り入れ、エリアごとにと、みちのホール、みちのギャラリー、みちのサロン、並木みち、いらかブロックといったコンセプトを反映させている。

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2) 運用〜現在の状況
・ 建設後34 年を経過しており、“いらかみち”とその関連施設も、いろいろなところで劣化が散見され出してきた。特に、コンクリートの橋などコンクリート+モルタルでの構築物は、モルタルにクラックが入り浮いているものもあり、早急な改修が必要と思われる。
・ 現在は、世田谷美術館には、駐車場も整備され、バスやタクシーも利用できるようになり、当時より歩行者も減少傾向になっている。建設時に意図した施設の活用はあまり見られなくなってきているが、樹木も成長しとくに並木みちは、いろはもみじのトンネルができ、新緑が眩しい景観となっていた。
・ 並木みちと環八が出会う場所では、マンドリンを弾く少女像があるが、可愛らしいネックレスが首に掛けられていた。また、丁度、休憩したくなる場所に市民緑地公園がある。
具体的には、下図のプロセスモデルに示すように段階ごとのテーマにそった協議と、それ関わるステークホルダーの様々な組み合わせで、何回ものワークショップが繰り替えされることになるが、それぞれの状況に応じたファシリテーターおよびコーディネーターが重要な役割を果たすことになり、受講生はそのプロセスを学ぶことになる。

(3) 住民参加よる社会的インパクト
用賀プロムナードの再生とメンテナンスの在り方の検討に当たり、現在の芸術的ともいえる用賀プロムナードの原型に沿ったリノベーションの必要性を、@企画建設した原点に返る、A新しい道づくりのイイメージをもとに大きく変える、という2つの「かえる」の是非を住民とともに共有したうえで、メンテナンスのあり方を住民参加で検討すべきであろう。決して経済優先の考え方にかたむかないことが必要だと考える。
‘みち’の規模の大小によってちがうが住民参加によって生まれた‘みち’は、そのメンテナンスにも住民が参加する可能性が高く、‘みち’とコミュニティが一体となることが期待できる。

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令和2年度のファシリテーター養成講座は、2月より始まります。年度計画をご参照ください。
posted by CNCP事務局 at 00:00| Comment(0) | 教育研修、広報等
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