2020年03月01日

考える研修 やってます

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シビルNPO連携プラットフォームサポーター 
未来構想PF事務局長 土井 博己


未来構想PF(一般社団法人未来のまち・交通・鉄道を構想するプラットフォーム)では、9年前の設立時から継続してワークショップ(WS)研修を実施している。対象者はJR東日本及びグループ会社の建設部門若手中堅社員で、研修テーマにより運輸総合研究所や鉄道・運輸機構からの特別参加もある。
JR東日本では、安全や設計等様々な研修が行われているが、プロジェクトの企画調査計画に関する講座は無い。確かに企画調査計画の業務は総合力を必要とする分野であり、そのことを「冠」に講座を組むことは難しい。そこで、未来構想PFの設立に際しては「考える力とプロジェクト企画力の再構築」が一番のミッションとなった。将来構想に関する技術力の継承と向上については、自主研究、講演会、見学会などのメニューもあるが、まずWS研修を優先して実施することとした。

大丸2WS研修の目的と進め方
WS研修は、メンバー共通の構想・計画をまとめることが目的ではない。専門性、立場、関心の違うメンバーとの自由な意見交換を通して、考えることとプロジェクトを進める上での全体フローを理解することが目的である。
(カリキュラムの事例:上野駅の将来構想)
第1回 特別講義(山本会長)と課題図書を読んだ感想
第2回 首都圏の都市計画・交通計画の長期的な課題を考慮した上で、鉄道の将来ビジョンをどのように考えるべきか
第3回 駅の基本構想を考える上で、重要なことは何か(10項目程度を示す)
第4回 現在の上野駅を理解する
第5回 上野駅の将来構想をまとめる
第6回 上野駅の将来構想を踏まえた施設計画(長期計画と当面の計画)
第7回 上野駅の当面の施設計画の具体化
第8回 まとめ(将来構想から具体的な計画立案までの全体フローを整理)

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大丸2考えるメニュー
1. 毎回の課題、何を求められているのか
各回の課題は、ファシリテーターから事前に提示される。まず、何を求められているのか考える。

2.A4(裏表可)1枚に考えをまとめる
簡潔に考えをまとめることは大切で、その練習もあり用紙の制限を設けた。他のメンバーのまとめ方を参考にしていると、初回はともかく、最終回頃には皆さん上手になるから不思議だ。

3.発表する、発表を聞く
発表(プレゼン)の持ち時間は1人5分。わかりやすく、的確に発表しなければならない。それ以上に大切なのが「聞く」ことで(通常の会話でも話す3割聞く7割と言われている)、発表を聞きながら何を言いたいのか考え、不明な点があればそれが質問となる。

4.質問する、意見を言う
WS研修の最大の特徴は参加することである。質問や意見を出し合い、それぞれの提案をブラッシュアップしていく。その意味でもファシリテーターの役割は重要で、出来るだけ多くの「考え」が出るようにリードすることが期待される。

5.アドバイザーの話を聞く
一通りの議論が終わったらアドバイザー(参加している上司や先輩)から気付いたことが述べられ、最後に講評も含め山本会長からの話しがある。メンバーはこれらのコメントを熱心に聞いて次回以降の参考にしているようだ。

6.研修後の懇親会は毎回開催
研修は1シリーズ7〜8回で終了時間が20時前後。そのあと必ず行うのが2000円会費の懇親会で自由参加だ。その日のテーマはもちろん、仕事の話、最近の話題、むかし話、とにかくワイワイ賑やかだ。みんなの関心が高いのは山本会長の話で、貴重な体験や“その時々の考え”に聞き入る。楽しいひとときだが、各自の思考回路に知らず知らず染み込んでいる、そんな印象だ。

7.課題図書を読んで感想文を書く
各研修ごとに「課題図書」を設定し、読んだ感想をまとめ発表する。課題図書はPFからの提案や参加メンバーからの推薦で決定する。紙の本を年間1冊も読まない人が60%以上とのデータもある昨今だが、まとまった1冊を“読み切る”ことで、研修の目的である「考える」ことのツールとなっている。

■これまでに実施したWS研修の成果
以下に示す18シリーズを実施、参加者は延べ190人である。各テーマとも、当時JR東日本で具体的な検討が進んでいたわけではないが、いずれ将来構想が議論されると思われる案件を選択してきた。
・将来構想(池袋駅、大崎駅、上野駅、八王子駅、四ツ谷駅、空港アクセス、首都圏鉄道20年ビジョン、首都圏鉄道30年ビジョン、20年後の鉄道の将来像)・施工計画(浜松町駅、我孫子駅、橋本駅、金町駅、藤沢駅)
・地方創生(地域と生きる:仙台、東北地方で新規事業をやるとしたら何を:仙台、地方公共交通の将来像:高崎)
これらの成果は“190の提案”としてファイリングされている。これまでに、いくつかの駅改良計画の参考となっており、研修と実務の一体化という初期の目的は達成されている。また研修参加者190人は、ほとんどがプロジェクト企画リーダー、組織リーダーとして社内で活躍しており、技術力継承と人材育成の面でも成果を上げている。

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posted by CNCP事務局 at 00:00| Comment(0) | 教育研修、広報等
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