2020年05月01日

第1回 空港の埋め立て

「土木のことば」のシリーズが終了しました。今回からは読者からの質問コーナーで取り上げた土木の用語について、簡単な説明をしていきます。第1回は空港の埋め立てです。

日本では新設の空港は海を埋め立てて造る事例が増えています。関西国際空港、中部国際空港などがそうです。日本では空港を作る用地を陸地で確保し難い事情があります。空港を設置すると騒音の問題が生じますので、離着陸をする航路の下に市街地が当たらないように選定すると山の上に作るか、海の上に作ることになります。山の上に作った事例としては鹿児島空港、広島空港、岡山空港などがあります。質問コーナーで取り上げた沖縄の辺野古地区の埋め立てはまさに海を埋め立てて造る空港です。市街地の騒音対策のためにV字滑走路を計画しましたが、大浦湾側に軟弱な地盤があり、土砂で埋め立てをしただけでは長期にわたって沈下するので、予め砂杭を打設して沈下を促進するという工法がとられる予定になっています。サンドドレーン工法と言って軟弱地盤上に埋め立てをする時に採用される一般的な工法ですが、これだけ規模の大きい砂杭打設は珍しい事例になります。
(理事・事務局長 内藤 堅一)

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posted by CNCP事務局 at 00:00| Comment(3) | インフラメンテナンス
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