2018年07月01日

美(うま)し国づくり協会

当協会は設立10周年を記念して「美し国づくり大賞」事業を創設し、4回目を迎えた今回は「水」に焦点を当て募集した結果9点の応募があり、心を込めた審査の結果2点を選定致しました。
“美し国づくり大賞”には「命の水をありがとう 水の輪、人の和をつなぐふるさとづくり」、“特別賞”に「自然と遊び・楽しむ・育む」を決定し、6月25日表彰式と受賞者による記念講演、パネルディスカッションを行いましたので、その概要を紹介いたします。
大賞の「命の水をありがとう 水の輪、人の和をつなぐふるさとづくり」は愛媛県西条市の“NPO法人 うちぬき21プロジェクト”と“竹取物語実行委員会”の連名で応募されました。
西条市は石鎚山(1982m)から燧灘までの多種多様な自然生態系を併せ持ち、石鎚山系からの伏流水が自噴水となって湧き出る「うちぬき」を利用し水と共に暮らしてきましたが、都市化により自然体系が分断され、少子高齢化により水と共に暮らす地域の風土が失われていき、西条らしさを後世につなぐ活動が急務になってきました。平成12年の「水と芸術文化でまちづくりと人づくり」というテーマで活動がスタートし、地域の課題を共に考え行動しているうちに“人の和(輪)”が広がりつながり、竹林の問題を取り上げた「竹取物語」との協働、「石打山の駅」「千町の棚田保全」など活動の領域が広がり、西条らしさを求め楽しみながら活動しておられます。また、うちぬきの水が海から自噴する「弘法水」とおいしい水全国一位の輝いた嘉母神社の水を1年おきに石鎚山天狗岳まで参道沿いに全行程徒歩で献水する行事は、水によって生活が潤っていることへの感謝の気持ちが込められており素晴らしい取り組みと感銘致しました。「言いだしっぺがリーダー」となり、水の輪・人の和をつなぐ取組みは、水と共に生き抜く意思を共有しながら楽しく活動されていると感じ入りました。

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 一方、特別賞の「自然と遊び・楽しみ・育む」は“NPO法人 里山環境さなざわ”より応募されました。同NPOは利根川源流のみなかみ町月夜野地内“さなざわ(真澤)”の里山を環境学習の場として整備し、下流地域との交流を行い観光の推進に寄与することを目的として設立されております。
設立から10年、この間にビオトープの整備、炭焼き窯の復活、棚田の維持など里山を整備し、設立趣旨に沿った活動が実践されております。これらはアグリツーリズムなど地域活性化につながりますし、里山体験が川のそして水の恵みを考える良い機会になると思います。また、里山整備は水生昆虫など生態系の復活を促し、平成29年ユネスコ「エコパーク」の認定を受けるに至っております。
先ずやってみる。そこから生まれる、人の和やつながりは、地域を豊かにし人間力の素晴らしさを映し出します。美し国づくり協会は各地域の「・・・らしさ」を紹介し広く知らしめる活動を今後も続け、「美し国日本」の景観や風景の保存と新たな創造の一端を担って参りたいと思います。

特定非営利活動法人 美し国づくり協会  理事長 進士 五十八
             email:info@umashi-kuni.com
 
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2018年05月01日

特定非営利活動法人 全国街道交流会議

2002年に発足した「全国街道交流会議」は、全国の会員自治体等と協働して“街道から道路・高速道路まで”をテーマに各地で歴史的街道を通じた地域文化の見直しとそれらを基盤にしたまちづくり、みちづくりに取り組んでいる。
前回の会員紹介では『全国大会』の取り組みを紹介したが、今回は国土交通省の社会実験を活用した街道地域の課題解決の事例についてご報告をしたい。

●これまでの主な社会実験
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高山市(岐阜県)
東海北陸自動車道ICからの誘導と町並外縁部駐車場を活用した重伝建地区「古い町並」全域の回遊性向上(平成21年度)

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鳥取市、智頭町(鳥取県)
鳥取自動車道から『因幡街道』地域への誘導と道の駅のSA代替施設化(標識令の改正につながった)(平成23年度)

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高山市(岐阜県)
道路を活用した住民主導の収益活動等による道路・町並の維持・管理の仕組みづくり (平成28年度)


●「箱根八里」を『街道観光』の聖地に−
旧東海道「箱根八里」街道資源の観光化に向けた交通体系強化社会実験
1000年を超える国土の主軸である『東海道』は、観光社会資本として大きな潜在力を秘めており、沿線地域の中でも首都圏に接する『箱根八里』(小田原市、箱根町、函南町、三島市の間・約32キロ)のブランド力は高い。歴史街道の観光活用が各地で取り組まれる中、全国街道交流会議が呼びかけて市町が中心となり「箱根八里街道観光推進協議会」が発足。
しかしながら、都心と直結した大量輸送による2千万人を超える観光客数の箱根町の東坂側と、県境を隔てて隣接する三島市の西坂側とでは入込みに大きな格差があるなど「箱根八里」の一体的な観光活用を巡ってさまざまな課題があった。
平成29年10月末から11月の一ヶ月間、西坂側を中心に社会実験を実施。「箱根八里」をモデルに街道沿線に共通する課題の解決策を探った。

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カーシェアリング(乗り捨て)による街道歩きのための二次交通の試行 (鉄道駅からのモーダルコネクトの強化)

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JR三島駅、西坂側(三島市側から箱根方面)の路線バスの増便

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地域住民との協働による観光客受入れ拠点「箱根八里」案内休憩所の設営

特定非営利活動法人 全国街道交流会議
会  長:森地 茂 代表理事:藤本 貴也 専務理事:古賀 方子
〒814−0015 福岡県福岡市早良区室見1−10−12−601
e-mail: info@kaido-kaigi.com http://www.kaido-kaigi.com
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2018年03月01日

認定NPO法人 道普請人

設立:2007年12月、認定取得:2016年11月
理事 福林 良典


約1年前にも、ここで道普請人の紹介をさせていただいた。最近の活動状況を、ということで道普請人の2017年がどのようなものであったか、紹介したい。
10周年
道普請人は、「開発途上国の問題は、現地に適したやり方で、そこに住む人々自身で解決していく」ことの実現を目指す。農道の雨季の通行性を改善し社会サービスへのアクセスを確保すべく、住民とともに道直しを行っている。この活動を始めて10年がたった。
主な道直しの方法の一つに、土のうを利用して路盤を構築する道路整備手法がある。多様な農村部の道路状況に対応すべく、擁壁や沈下橋の設置など時にはコンクリートも使う。住民との道直しにもバリエーションが出てきている。道路が寸断されてしまうという問題箇所に立ち、最適な方法と実施体制を模索し、対策を行う。写真1はフィリピンでの日本のNPOとの連携事業で、現地の行政と住民が一体となり建設中の沈下橋である。他のNPOと連携することで、彼らが現地に根差して構築したネットワークをベースに、私たちの土木技術の移転を円滑に行うことができた。
ピンチをチャンスにする
2017年は、ミャンマーでの申請事業が、ある誤解から不採択通知を受けるという事態で始まった。10年間もやっていると、いつも順風満帆とはいかない。誤解を解くべく説明を重ねた結果、最終的には採択された。しかし、それまで日本人スタッフの短期派遣で進めていた体制を、日本人を常駐させるように、との条件が付けられた。最低1年間現地(ミャンマー)に駐在し、道普請人の代表を任せられる人材は、なかなか集まらない。
この状況を理事長の木村教授は、大胆なアイデアで打開した。人材が集まらないのなら、育てるのである。学部3回生が4回生に上がる前に一年間休学し、現地に駐在し予算約3,500万円のODA事業の業務調整を行うことになった。挑戦心あふれる、手を挙げてくれた学生(前田紘人君)にも、拍手喝さいしたい。
現地のパートナーであるローカルNGO、道路整備の技術指導を担当するシニアエンジニア(大手ゼネコンを定年退職された成熟世代)、団体スタッフの理解と協力もあり、そして前田君自身の適性と頑張りもあり(写真2)、業務調整として務め上げ先月に約一年間の任期を終えて帰国した。私自身、正直なところ最初は学生に務まるか不安があったが、育てるという気概と適性を見抜くことの重要性を痛感した。今では、このような形で一人でも多くの若者にチャンスを与えたいと思う。

人員の入れ替わり
NPOに限ったことではないと思うが、人材の定着が難しい。2016年末年に約6年間勤めた職員が、一身上の都合により退職した。2017年の3月には、ケニア駐在員も親の介護のため帰国せざるをえず、退職することになった。団体運営側の立場に立つと職員の退職は痛手であり、新しい人材確保には労力がかかる。しかし、次はどういう人材と仕事ができるのかと、前向きに考えるようにしている。
2017年は、ケニア、そして新たに事業を開始するルワンダに、それぞれ新しい駐在員を配置した。道普請人の職員になり間もなく派遣され、現地では一人でローカルスタッフを相手に事業を進める必要がある。メールを中心に国際電話やスカイプ等で連絡を密にとり、できるだけチームとしての取組にしようと心がけている。
次の10年に向けて初心を忘れずに
ある助成金事業に申請したところ、書類審査を通過し面接に臨んだ。過去2度申請し採択には至らなかったが、三度目の挑戦で面接まで進むことができた。助成団体の担当者の方の、当団体活動に期待されている様子が感じられた。そして、知らないところでも、団体活動の趣旨や実績が、人の心を打つこともあるという認識を新たにした。現場に立てば事業を計画通りに進めることに一生懸命になり、団体運営者としては事業・資金計画にばかり気が行きがちだ。お世辞や気遣いではない、第三者からの応援メッセージはとても励みになり、また初心に帰る機会となる。
途上国の道路行政官が日本に来て受ける研修コース中の企業紹介イベントで、NPOでありながら事業活動紹介の機会を得た。彼らにとって手の届きやすい、身近な問題の解決方法の一つとして大いに関心をもってくれた、と手ごたえを感じている。
次の10年に向けて、色々な困難はあると思うが、初心に帰り現場や応援者の気持ちを思い出し、活動に励みたい。

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写真1沈下橋建設状況(フィリピン)

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写真2 住民と打合せをする前田君(写真中央)

認定NPO法人 道普請人
理事長 木村 亮
URL: http://coreroad.org/ E-mail: info@coreroad.org
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