〜インフラメンテナンス技術者セミナー(第1回)開催報告〜
平成29年12月19日に、主催インフラメンテナンス国民会議、共催SLIM Japanによるインフラメンテナンス技術者セミナー(第1回)が開催された。
第1部NEXCO-West USA, Incの取締役社長松本氏の特別講演「インフラ点検技術での海外展開事例」と、第2部パネルディスカッション「フロンティア領域にチャレンジするインフラ技術者の活躍に向けて」の2部構成で進められた。

国民会議では、確実かつ効率的なインフラメンテナンスを実現するためのインフラメンテナンス革命に積極的にチャレンジする人材を応援している。今回、その一段として技術革新や海外市場展開、地域連携などフロンティア領域で取り組んでこられた方々を招き、インフラメンテナンス技術者セミナーを開催した。全国からは企業、行政、学会、大学、学生、と約120名と多くの方々が参加した。パネルディスカッションでは、4人のパネリストによりそれぞれの立場からインフラメンテナンス技術の伝承と、海外事業の展開と人材育成にフォーカスして議論を頂いた。また、会場からは海外にチャレンジしている企業・学生インターン生、女性技術者、さらに東南アジア現地で技術者を養成している企業経営者から積極的な意見が交わされた。


まとめとして、今後、技術者育成と海外フォーラムと連携して、各分野の事例を紹介しながら魅力あるインフラメンテナンス市場の確立に向けて、最前線技術者がより多く参加できる継続セミナーとして進めて行くことと提言した。
第1部:特別講演「インフラ点検技術での海外事例」

第2部: パネルディスカッションの3つのセッションの一部を紹介する。
セッション1. 松本氏の特別講演を軸に各パネリストから話題提供と活動紹介となった。
セッション2.「人を育てて、技術を繋げて行くとは」「なぜ海外でうまく行ったか」「海外フォーラムを進めるに当たっての期待感」「今後の目標」など各パネリストより議論が交わされた。
@ 海外の大学で学ぶチャンスを活かし、異分野の連携を受け入れることも肝要である。
A 技術力に加えて市場に合わせたカスタマズが必要である。交渉力、人間性、語学力など備えた人材が求められる。海外展開の成功するための教科書はない。
B 海外の法制度にも適用する本質な技術を磨くべきで、パッケージングする技術力が求められる。国内外を分けすぎないキャリアステップ形成が望ましい。日本・相手国の両者が相互理解を深める教育が必要である。
C 若手も活躍できる枠組みづくりを。日本人の性格(勤勉性など)は海外でも評価されている。積極的に進出することで海外展開の素地作りが必要だと思う。
セッション3.「NEXCO-USA道場体験談、期待」「海外にチャレンジしている企業」など
話題として、会場からとパネリストと活発なトークセッションとなった。今回の進め方で、会場とのトークセッションの形式を取った効果として幅広い意見の共有が出来きた。アンケート集計からは、「若い世代が多く参加できたのが良かった。」「若い技術者に伝える有意義なセミナー」「海外で必要とされるインフラ技術のニーズを知りたい」「より多くの企業から意見を聞きたい」「学生が参加できる窓口を広げてほしい」など多くの感想、要望があり今後の運営企画の参考となった。

SLIM ジャパンとしては、インフラメンテナンス技術者セミナーの運営に今後も積極的に参画しますので、CNCP通信の読者の皆らもご意見などご協力頂ければと思います。